現代アフリカ地域研究センターの2018年第1弾のイベントとして、1月12日(金)に第11回ASCセミナーを開催します。本セミナーは、日本アフリカ学会関東支部との共催で、日本アフリカ学会関東支部2017年度第4回例会でもあります。
今回は、オックスフォード大学の医療人類学部で研究員を務める大竹モルナー裕子博士をお迎えし、紛争後のルワンダの問題について講演していただきます。大竹氏は青年海外協力隊員としてルワンダで活動されたあと、同国での調査研究によってロンドン大学衛生熱帯医学研究院から博士号を取得されました。
大竹氏の博士論文に基づく本セミナーでは、ジェノサイド後に北部ルワンダで起きたフツ族の大量殺りくという、歴史から抹消された事件のあと、フツ被害者のコミュニティがどのように紛争の傷あとを生きてきたのか、そして彼らにとって本当に必要な支援が何なのかを考察します。
◆講演者:大竹モルナー裕子氏
(オックスフォード大学医療人類学部 客員研究員)
◆日時:2018年1月12日(金)18:00~20:00
◆場所:東京外国語大学 本郷サテライト7階セミナールーム
◆要旨:
ルワンダは1994年にフツ族によるツチ族に対するジェノサイドが起きわずか3ヶ月間で80万人の命が失われたことで知られる。この歴史的ナラティブは、ツチ=被害者、フツ=加害者というラベルの下、ツチ系現政府の被害者性及び英雄性を語る主流ナラティブともなっている。しかし、この影に隠され、沈黙させられてきたフツ被害者たちも存在する。なかでもジェノサイド後に北部ルワンダでおきたフツ族の大量殺戮は、歴史から消され、国際的に顧みられずにきた。政治的に沈黙させられ、国際支援から排除されてきたフツ被害者のコミュニティが、どのように紛争の傷あとを生き、自らを癒してきたのか、そして彼らにとって本当に必要な支援とは何かを考える。
◆報告者経歴:
ロンドン大学衛生熱帯医学研究院博士課程卒業。筑波大学人間学類心理学専攻卒業。英国心理学会認定サイコロジスト。JICA青年海外協力隊のルワンダでの活動に対し日本国外務大臣より感謝状受領。北部ルワンダにおける紛争後コミュニティ?レジリエンスに関する研究で日本質的心理学会フロンティア奨励賞受賞。
◆使用言語:日本語
◆参加費:無料
◆事前申し込み:不要(どなたでも参加できます)
◆共催:東京外国語大学現代アフリカ地域研究センター、日本アフリカ学会関東支部
◆360足球直播_ope体育官网-滚球*平台先:現代アフリカ地域研究センター
TEL/042-330-5540
Eメール/africanstudies-centertufs.ac.jp
PDF版のチラシはこちらから。