Exchange Students留学生紹介

留学生の活動

秋学期と冬&春休みのできごと

2020年11月~2021年3月

20210221_120055.jpg

アンリが、来日後から3月までの日々を振り返りエッセイを書いてくれましたので紹介いたします。

ここでは、要約版和訳を掲載いたします。各エッセイの原文はタイトルをクリックするとご覧いただけます。

皆さん、こんにちは! 今日は2020年11月から2021年3月まで、私が日本でどう過ごしていたのかをお伝えします。この日々を振り返ると、自分はまるで1年前から日本にいるように感じます。寒さとコロナを含めて考えても、秋学期と春休みはすばらしいものでした。多くを学んでたくさんの友達ができ、そして将来のビジョンが見えてきました。

隔離期間(2020年11月25日~12月8日)

自主隔離期間中はたくさんの愛と優しさを受け取りました。オンラインで授業は続いていたし、ルワンダとブルンジからたくさん電話があり、またPIASSに留学していた日本人学生たちに親切にしてもらい、孤独を感じることはありませんでした。TUFS(東京外国語大学)からは食料や飲み物を差し入れてもらい感激しました。留学を実現してくれた現代アフリカ地域研究センターにも感謝しています。

サバイバル日本語教室(2021年2月5~25日)

2021年2月には「サバイバル日本語」教室(本学大学院Peace and Conflict Studiesコースと大学の世界展開力強化事業(アフリカ)が行った留学生向け日本語集中授業)に参加しました。これは参加者からの要望に沿って具体的なシチュエーション下での日本語を学ぶものです。私は、過去に買い物したときに現金が足りずに困った経験から、買い物の時に使う日本語を学びたいとリクエストしました。日程の後半3日間では日本人学生を相手に学んだ日本語を実践し、ディスカッションをしました。この3日間で日本、シリア、チュニジア、ウガンダ、ハイチ、ネパール出身の友達ができました。私の日本語はまだ完璧ではありませんが、旅先で迷子になっても日本語で助けを求められる自信があります。

広島?沖縄?瞑想オンラインツアー(2021年3月5~18日)

3月には広島、沖縄、瞑想のオンラインツアーに参加し、日本が戦争に関わったことにより引き起こされた結果について新たな知識を得て新たな気づきがありました。戦争のない世界を切望する被爆者の方々とお会いできたことは大変幸せでした。オンラインツアーはとても意義のあるものだと思います。基本的なことをここで学び、将来、実際に現地に訪れたときに何を聞くべきかの心構えができるからです。瞑想ツアーでは瞑想中、心穏やかになるのを感じました。ブルンジやルワンダでは瞑想を本で学ぶことはあっても実際に瞑想している人と会ったことはないので、おもしろい経験をすることができました。

東京近郊各所を訪ねて(2020年12月~2021年2月)

東京にはたくさん観光地があり、いろんな食べ物があります。私は東京スカイツリー、立川、上野、横浜、高尾山、お台場、そしていろいろな神社や寺院を訪れました。毎回、日本やフランス、ミャンマー、中国、ケニア出身の違う友人たちと一緒に行きました。電車で出かけることにも慣れました。母国にはない高層の建物は新鮮で、世界を違う角度から見ることができました。公園へ行くのも好きで、自転車を走らせながら多くの家族連れを見るのを楽しんでいます。個々の家族がそれぞれに遊んでいたり、子どもたちが集団登校したりする姿はルワンダやブルンジでは見ない光景です。また、家族をもつ友人たちを訪ねるのは、自分もそこに属している感覚をもてるので幸せを感じます。

宗教に関しては重要な発見がありました。私が育ったのは教会活動に参加する者が真なる信者と考える社会で、宗教は日常生活の一部です。しかし日本人は日常のなかで宗教について話すことがあまりないので無神論者なのだと私は思っていましたが、それは間違いでした。お寺や神社を訪れると、子どもも若者も大人も伝統を敬っているのを見ました。どこの神社でも、5円玉は人間と精神的な力、そしてさまざまな神をつなげる重要な役目を果たしていました。日本人への偏見が解け、日本における宗教について理解が深まりました。

NHKのビデオ撮影(2021年2月7日)とポンプ製作会社からのインタビュー(2021年3月24日)

友人からの紹介で、さまざまな背景をもつ人々が登場する1分の動画撮影のために難民の経歴をもつ黒人を探すNHKから取材を受けました。この映像は4月の間、「こころの時代」という番組のオープニングで見られます。また、ポンプ製作会社からのインタビュー取材も受けました。このインタビューでは、クラウドファンディング寄附者との交流会で聞かれた「アフリカと日本の関係をよくするためにできることは?」という質問に対する答えを見つけることができ、個人的にとても幸せでした。というのも、彼らはルワンダに進出することを計画しているからです。ルワンダと日本の関係がよりよくなるためにも彼らの計画が成功することを祈ります。

難民の若者クロードのためのクラウドファンディング(2021年2月1~28日)

2月には、難民キャンプで暮らすクロードという若者がPIASSで学ぶための生活費を募るためにクラウドファンディングを実施しました(詳細はこちら)。多くの方々が寄附してくださり周囲からは激励されながらも、コロナ禍のために実施期間中ずっと、私は不安でした。寄附が集まらなければクロードはPIASSで学べないのですから。しかし結果は、目標とした23万円の160%となる37万円近くの寄附が集まりました。私にとってはすべてが新しい挑戦でしたが、PIASSの仲間たち、TUFSや世界中の友人たち、そして多くの新しい友人たち全員に感謝してもしきれません。新しいことを始めるときに不安を感じても、きちんとした構想をもって心を開いていれば、良心的な人々はその構想に賛同してくれます。このプロジェクトの詳細はこちらよりご覧ください。

大阪?京都?神戸訪問(2021年3月12~15日)

PIASSで知り合った友人たちに会いに、大阪、京都、神戸を訪ねました。東京から大阪、大阪から京都へと18時間の長い旅路になりましたが、疲れは感じませんでした。大阪の電車内は東京と違ってにぎやかで、京都には観光客がたくさんおり、伝統的な家々が多かったです。昼間は鴨川や八坂神社、伏見稲荷大社を訪れ、夜は友人のひとりの家に泊めてもらい、すき焼きを楽しみました。翌日には道頓堀を観光し、友人宅へ向かう途中で日本に来て初めて海を見ました。日本の家にある「人工的な温泉」は慣れるまで怖かったです。私は子どもの頃からずっと、お風呂は冷たい水だったので、お湯が少し熱かったのです。でも入ってみたらとてもリラックスできて気に入りました。お好み焼きもおいしかったです。3日目にはフェリーで神戸へ向かいました。船に乗るのは初めてだったので緊張しましたが、心地よかったです。もうひとりの友人と待ち合わせして神戸市立王子動物園へ行きました。動物園は人工的なものですが、それでも私はさまざまな動物たちに会うのを楽しみました。アフリカの観光地も訪れ、自然の森で暮らす動物たちを見るべきだと感じました。その後には酒蔵も訪問。日本とルワンダとでは伝統的なお酒の作り方が異なります。ルワンダとブルンジではソルガムとバナナが原材料ですが、日本ではお米です。アルコール度数はルワンダのもののほうが強いです。その日の夜、バスで東京へ戻りました。日本のバスのシステムはとても整備されていて、ルワンダのものももっと整備されてほしいです。次に日本に来た時はまた関西へ行きたいですが、まずは北海道、沖縄、長崎、そして広島を訪問したいです。

MPJ Youthとのルワンダ?スタディ週間(2021年3月17~18日)

MPJ Youth(「アフリカを学び、発信する」をコンセプトに活動する学生団体)が企画?運営する観光とオンライン?セッションに参加しました。最初の日には、昼間は東京スカイツリーと浅草を観光しました。夜には元駐日ルワンダ大使によるオンライン講演会に参加し、ルワンダの開発政策について学びました。次の日にはお台場を観光し、無人で走行するゆりかもめがとても気に入りました。電車の中ではルワンダとアフリカの話で盛り上がり、大阪人のようににぎやかでした。夜には、ルワンダの高校生とのオンライン?セッションに参加しました。ルワンダでは大学生と高校生との間に大きな隔たりがあると私は感じるのですが、高校生をディスカッションに招くことができたMPJ Youthはすばらしいと思いました。ディスカッションでは、お互いの国の教育システムについて活発に質問が交わされました。MPJ Youthはアフリカのひとつの国を実際に訪れてアフリカを身をもって学ぶことをミッションとしています。今年は9月にルワンダを訪問する計画ということなので、それまでにコロナが収まっていることを祈ります。