時間が空いてしまいましたが、2020年秋学期~2021年春学期に本学に交換留学していた、ルワンダのプロテスタント人文?社会科学大学(PIASS)のテンボより、日本滞在後半期についてつづったエッセイが届きました。帰国後すぐに授業や卒論執筆で忙しくしているなかでも、ASCセミナーに参加してくれたり招へい者のFongnzossieさんの授業を聴講生として受講してくれたりしていました。
日本滞在記については、滞在中のひとつひとつの思い出を丁寧に思い起こしながら書きたかったそうで、じっくりと時間をかけて超大作を書いてくれました。ここでは、お世話になった皆さまへの感謝を記したイントロダクションと、イベントごとに振り返ったエッセイの要約版の和訳を紹介します。各イベントのエッセイは、それぞれのタイトルをクリックすると原文全文をご覧いただけます。
日本滞在前半期のエッセイはこちらよりお読みいただけます。
Final Essay About my Stay in Japan
Greetings from Rwanda (Africa), I hope you are all doing better in these challenging days of the pandemic. I'm writing to inform you about how my exchange program at TUFS from November 2020 to July 2021 ended and how I'm currently doing after my exchange program.
First of all, I would like to extend my heartfelt gratitude and endless thanks to whoever directly or indirectly supported me during my stay in Japan. Importantly, I would like to thank all the members of the crowdfunding group who catered for my flight to and from Japan and some other living expenses while in Japan. I really wished to meet with some of them in person but unfortunately, I met none as Covid-19 hampered physical interactions. In the same sense, I would like to extend my thanks to Africa Studies Center-TUFS and the Inter-University Exchange Project (Africa), TUFS for their endless support and willingness to support me whenever I needed their help. I can't forget to thank my Japanese language professor Nanae Sakuta sensei who accepted to teach me Japanese alone in the class, the little Japanese I speak is because of her support. To all of my professors, students, friends and former exchange students at TUFS and outside of TUFS, thanks for your kind support, you made my stay in Japan so memorable and educative. I hope we can meet in the future once more.
Back to my academic and social life in Japan. I started my exchange program at TUFS in the fall semester in November 2020, this was the most challenging semester for me as I started it while online in Rwanda with 7 hours time difference. I was scared I would not make it to Japan as the pandemic was too much those days. Fortunately, I managed to come to Japan and continued the fall semester online. I took 8 courses in this semester, 2 courses in winter intensive, and 11 courses in the spring semester. At the end of the program, I had taken 21 courses related to Japanese culture, language, history, politics, economy and development as that was my objective. Honestly, I felt a bit sad when I attended most of my classes online. I wanted to experience real campus life in Japan without restrictions. However, I was lucky that I was always invited to attend some tours physically or online and with the support of many other people, my stay in Japan was very wonderful. With an exception of the covid-19 pandemic, I faced no other challenges.
Currently, I resumed my studies at my home university in Rwanda and working on my graduation thesis. After my graduation, I'm planning to apply and come back to Japan for my master's degree in Peace and Conflict Studies at TUFS or Hiroshima City University. I have formed a project that helps Japanese students who are researching African countries to easily access information. This project also helps the Japanese exchange students at my home university to get used to the African lifestyle. I also help Japanese universities or high schools to organize online tours with African students in order to learn from each other. My project has already helped a master's student from Chuo University, three students from TUFS, one Ikubunkan Global High School student, a group of MPJ Youth members in organizing an online tour with Makerere University students, Uganda, one student from Yokohama City University, three Japanese students at my home university. Once I get enough support in the future, I'm planning to organize and develop this project into an academic foundation or platform that support intercultural and academic activities between Japanese students and African students.
Sincerely, I already miss Japan too much, especially my friends, and participating in different activities in which I always learnt new things. I miss the Japanese food too, it's not easy to get it here in Africa. Japan was very amazing for me as each day was like learning something different especially about cultures. Currently, my second name at my home university is "Japanese boy" since I like giving examples from Japan.
宗像財団でのインターンシップ
日本でインターンをしたかったもののなかなか見つけられずにいる中、PIASSの佐々木和之先生が宗像財団を紹介してくれました。僕はウガンダにおけるコロナ禍のLGBTQ+を研究テーマに選び、ウガンダのLGBTQ+コミュニティの人々にオンラインでインタビューをするなどしリサーチを重ねました。
MPJユースとの勉強会に参加して
2021年3月14~18日、アフリカに関心があり日本でアフリカについて情報発信する学生団体、MPJ Youthの活動に参加しました。14日には顔合わせをしたあと、PIASSの平和クラブのメンバーとオンラインでミーティング。15日には日本の伝統的な遊びを楽しんだあと、2つのグループに分かれて観光へ。グループのメンバーとはまるでずっと昔から知り合いかのようにすぐに仲良くなりました。そして再びPIASS平和クラブとオンライン?セッションを行い、日本とアフリカの文化を学び合いました。夜には友人たちの勧めでラーメンに挑戦し、好きな日本食のひとつに加わりました。16日にはルワンダのジェンダー家族推進省に関する講義がありましたが、これは日本語で行われたため参加せず、個人的に友人に会うため渋谷にある国連大学を訪問。17日にはシャルル?ムリガンデ元駐日ルワンダ大使によるオンライン?セミナーが行われ、ルワンダの教育システムの変遷について学びました。セミナー後にはグループのメンバーと東京スカイツリーや浅草を訪問。最終日の18日は夕方にルワンダの私立高校とオンライン?セッション。日中には前日とは異なるグループのメンバーと共に上野にある国立科学博物館を訪ね、その後もんじゃ焼きを味わいました。今回の勉強会では新しいことをたくさん経験することができ、メンバーの数人とはとても親しくなりました。2022年3月にはMPJ Youthとウガンダの大学をつなぐイベントに協力する予定です。
郁文館グローバル高校の仲間たちとの再会
来日前にルワンダで初めて会った郁文館グローバル高校の生徒たちと6月にようやく再会しました。高校生たちは日本文化についてプレゼンし、僕とアンリはそれぞれの母国(ウガンダとブルンジ)を紹介。高校生たちも僕たちも、お互いの国の文化をもっと知りたいと思い、次は僕たちが彼らの高校を訪問する、と約束しました。
郁文館グローバル高校訪問、そしてお別れ
TUFSで再会した興奮がさめやらぬなか、僕とファブリス(アンリ)は別れの挨拶も兼ねて郁文館グローバル高校を訪問。学内を案内してもらい、生徒が必要とする設備がすべて整っているのを見ると、レベルの高い組織がしっかりしていて聡明な生徒を輩出する理由が分かりました。生徒たちから日本食などについてプレゼンしてもらったあと、アフリカに行ったことがあるグループと行ったことのないグループに分かれてもらってグループワークをしました。最後に僕はアフリカに関心のある日本人の生徒?学生に必要な情報を提供したりアフリカの学生につないだりする手助けをするプロジェクトを紹介。実際、このプロジェクトはすでに動き出していて、マケレレ大学やPIASSと日本の大学の学生をつなぐオンライン?ツアーを行いました。資金が得られれば将来的には基金化や組織化できたらと考えています。
金沢泉丘高校のプレゼンテーション
本学の高大連携担当部署の紹介で、石川県立金沢泉丘高校の高校生とオンラインで交流しました。あるグループは色付きソーラーパネルについて、あるグループは海外からの高校生を孤立させないためのアイデアを、それぞれプレゼンし、僕たち留学生が助言するというプログラムです。僕はまだ年若い高校生たちがグローバルな問題に目を向けその解決策を見いだそうとする姿勢に感銘を受けました。
横浜市立大学とオンラインセミナー
宗像財団の田中真奈代表の紹介で、横浜市立大学のゼミの学生に対し「コロナ禍でのウガンダの性的マイノリティ」に関するプレゼンをしました。15分のプレゼンのあと、真奈先生の手助けのもとで学生さんたちからの質問に対応。学生さんたちにとって初めて知ることが多かったようで、さらに深く知りたいという学生たちとは今も連絡をとっています。機会をくださった真奈先生に心より感謝しています。
お気に入りの場所
友人たちと明治神宮を訪問し歴史や神道の文化を学びました。また、高尾山へハイキングにも行き、天狗や修験道について学びました。
サブサハラ地域向け日本留学促進MVに出演
北海道大学が行う事業Study in Japan for Africaの留学促進のためのミュージック?ビデオに出演しました。僕自身、日本とアフリカの学生に知識を広めることに情熱を注いでいるので参加を決心したのです。寮から出て授業に向かうところや図書館で勉強している姿、またジムで運動しているようすを撮影しました。アフリカへ戻って以来、日本での体験を聞かれるたびに僕はこのビデオを見せています。
日本人の友人を母国ウガンダへ
ルワンダへ帰国後、日本に留学中に仲良くなったTUFSの学生、Reiが交換留学でPIASSに来ました。再会して友情が深まり、ほとんどの時間を一緒に過ごして互いに学び合っています。彼がルワンダ隣国を訪問したいと言っていたため、僕はクリスマス休暇に母国のウガンダへ帰省する際に連れていくことにしました。首都カンパラに滞在中はヴィクトリア湖やナイル川を訪れ、その後僕の故郷であるカセセへ夜行バスで移動。カセセ滞在中は兄の家に滞在し、赤道やクイーン?エリザベス国立公園、カトウェ湖の塩田などを訪れ、兄の家族と一緒にクリスマスを祝いました。また、キシンガにある故郷の村へ行ってReiさんを僕の両親にも会わせました。僕が日本人の友人を連れてきたと知って村中大騒ぎで、多くの人が僕たちが滞在中に押し寄せ、帰ったあとにも訪ねてきたそう。1週間の滞在後、Reiさんは年末をPIASSの仲間と過ごすためにひとり、ルワンダへ戻っていきました。今度はいつか、僕がReiの両親を訪ねたいです。