国際日本学

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教員インタビュー

西原 大輔 NISHIHARA Daisuke

役職/
Position
大学院国際日本学研究院 教授
研究分野/
Field
近代日本文学、比較文学

日本文学を読み、人生を考え、世界を知る

日本の文学を国際的な視点で研究しています。また、詩の創作も行っています。

 私は高校生のころ、古典や現代文に熱中しました。一方で、海外の文化や社会にも興味があり、英語も好きでした。この二つの関心を結びつけ、日本文学を国際的な視野で探求するようになりました。20代は、語学の勉強ばかりしていたような気がします。中国語、英語、韓国語。愛してやまない古文や漢文も、外国語の一種かも知れません。日本語講師として、シンガポール国立大学で働いたこともあります。

 これまで様々な本を書いてきました。作家谷崎潤一郎は、2回にわたって中華世界を旅しています。これを分析した博士論文を、『谷崎潤一郎とオリエンタリズム』として出版しました。そのほかに、アジアを描き続けた画家の伝記『橋本関雪』、シンガポールを訪れた日本人文学者らを論じた『日本人のシンガポール体験』なども刊行しています。令和3(2021)年には、能狂言を15世紀東アジア国際情勢の中で読み解き、『室町時代の日明外交と能狂言』をまとめました。

 詩の実作もしています。『本詩取り』など、これまで7冊の詩集を作りました。勉強や学問も良いですが、自分自身でゼロから作りだす創作活動は、大変楽しいものです。また、日本の近現代詩の鑑賞本として、『日本名詩選1?2?3』を世に送り出しました。多くの人に活用されており、とても喜んでいます。

 休みの日には、東京や近郊の文学散歩に出かけます。小説や詩の舞台となった場所を実際に訪ねてみると、紙の上に書かれていた作品が、立体的に浮かび上がってくる気がします。読書、思索、学問、散歩、創作、旅行。東京外国語大学は、皆様の豊かな人生の入口になるに違いありません。キャンパスでお会いする日を、心から楽しみにしています。

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