2014年10月2日から15日、NGOピースボートの「ピースボート地球大学」2014年秋期特別プログラムとの提携により実施され、本学の学生5人が参加した、スタディツアー「多民族アジアにおける社会の結束」について、報告します。
本事業のキーワードである「社会の結束」(social? cohesion)は、とりわけ紛争後の社会が復興し、再び暴力や紛争に巻き込まれることなく、平和と豊かさを築いていくための、基本的な要素です。
この「社会の結束」を学ぶうえで、本事業では、以下の3点を目標として設定しています。
- 参加者がアジア各地の過去の困難な経験を見聞しながら、自分たちの現在の活動について知見と経験を共有する場を提供する。
- 社会の結束を高めるためにアジア各国で具体的な成果をあげている取り組みを若者たちが学ぶ。
- 若者という立場でこれからどのような活動に取り組めるか、特に2015年以降の国連開発目標における若者の役割についての議論を促す。
10月3日?4日には、コロンボ(スリランカ)にて紛争後の和解と再興について学習、討議しました。
その後は船上で、各訪問国の歴史?歴史?文化、紛争後の正義、紛争と女性、開発と民主化、社会的結束とメディア、企業の役割、といったテーマについて、一日平均2から3コマの講義を受け、また、スリランカ、ミャンマー、フィリピン、米国の学生と連日、討論しました。
またその間、9日にはシンガポールに寄港して移民問題の実地研修をおこない、12日?13日にはプノンペン(カンボジア)にて、内戦の克服、歴史の検証、民主化と持続可能な発展について学習しました。
15日に帰国した本学学生5名は、11月1日?2日の「多摩地域合同コロキウム」にて、スタディツアーの成果を発表しています。
紛争を克服する取り組みの実地での比較調査として、本スタディツアーは「コンフリクト耐性」育成プロジェクトの最初を飾る、実り多いツアーとなりました。