アフガニスタン元留学生「教え子を救え!」プロジェクト?シンポジウム「私たちはいかにアフガニスタン人留学生を教えてきたか」

日時

2021年10月2日(土)13:00-17:30

場所

Zoomでのオンライン開催

シンポジウム趣旨

2001年以降、日本が政府の肝いりで取り組んできたアフガニスタン復興活動では、アフガニスタンの将来を担う若者?知識人を日本に招いて教育機会を提供する教育支援が大きな役割を占めていました。日本政府の国費、あるいはJICAなど公的機関が行った研修事業によって日本の大学?大学院に留学したアフガニスタン人学生は、過去20年間で1400人近くになります。

これらのアフガニスタン人学生は、日本で技術、知識を学んだばかりでなく、思想?表現の自由や平等などといった基本的人権や民主主義的規範を身に着け、本国アフガニスタンに帰国後は、日本で学んだことを自国の復興に活かそうと、官民学さまざまな分野で活躍してきました。しかしながら、今般のアフガニスタン情勢の変動により、今後の政治的社会的混乱のなかで彼ら?彼女らがその役割を果たせる環境が引き続き確保できるかどうか、不透明な状態が続いています。なかには、いったん祖国を出ざるを得ない状態に追い込まれている者も、少なくありません。

こうしたアフガニスタン留学生を受け入れ、教育機会を提供してきた大学などの教育機関に携わる我々としては、「教え子」たる彼ら?彼女らの、本国アフガニスタンにおける現状?将来に対して、大きな心配と危惧を抱かざるを得ません。我々は、彼ら?彼女らが引き続き精いっぱいの能力を発揮し、社会に貢献できるための安全が確保されることを切に望んでおり、そのためにあらゆる手立てを以て対応していただくよう、各方面にお願いしています。

今回開催されるシンポジウムでは、過去20年にわたり日本の大学?教育機関が、いかにアフガニスタン人留学生を受け入れ、優秀な人材に育てていったか、彼ら?彼女らがいかに日本社会から多くのものを得てきたか、その経験を振り返りたいと思います。それによって、こうしたアフガニスタン人留学生が、アフガニスタンにとっての知識財産であるだけでなく、日本の国際協力にとっての大きな資産であり、彼ら?彼女らを守り続けることが国際社会の一員としての日本の責務であることを、再確認することが今求められています。みなさまのご参加をお待ちしております。

プログラム

■13:00~

司会:千葉大学 法政経学部 大学院社会科学研究院 教授/グローバル関係融合研究センター長 酒井啓子

1. 開会挨拶:早稲田大学 総長 田中愛治

2. 来賓挨拶:国際協力機構 理事長 北岡伸一

3. 講演:東京外国語大学 講師 登利谷正人 「アフガニスタンの現状と社会背景」

4. 関係各大学からの留学生教育経験談

4-1. Part 1:

  • 広島大学 大学院人間社会科学研究科 教授/平和センター副センター長 片柳真理「平和構築教育を通じたアフガニスタン人留学生との交流」
  • 東京外国語大学 大学院総合国際学研究院 教授 伊勢崎賢治 「アフガニスタン学生が学んだこと?彼らから教えられたこと」
  • 東京農工大学 大学院農学研究院 教授 大川泰一郎?船田良 「カブール大学復興支援の実績と元留学生の窮状」
  • お茶の水女子大学 理学部 教授 森義仁 「復興期の科学技術分野における女性支援~五女子大学コンソーシアムを基盤として」

■15:00~

4-2. Part 2

司会:千葉大学 大学院社会科学研究院 法政経学部 教授 小川玲子

  • 九州大学 大学院法学研究院 教授 蓮見二郎 「九州大学政治学系国際コースの事例」
  • 名古屋大学 大学院国際開発研究科 副研究科長 教授 島田弦 「名古屋大学国際開発研究科の事例」
  • 東海大学 教養学部 国際学科 教授/副学長(国際担当) 吉川直人 「東海大学の使命とアフガニスタン留学生」
  • 筑波大学 生命環境系 准教授 氏家清和 「農業経済学分野での事例:となりのアフガン人」

5. 在日アフガニスタン人の場合:
NPO法人多文化フリースクールちば 代表理事 白谷秀一 「私たちのスクールのアフガニスタン人生徒」

■17:00~

6. 全体討論
討論者:立命館大学 大学院国際関係研究科 研究科長 教授 嶋田晴行

7. 閉会の挨拶:東京外国語大学 学長 林佳世子

共催

  • 東京外国語大学大学院総合国際学研究科
  • 千葉大学グローバル関係融合研究センター
  • 千葉大学リーディング研究育成プログラム「日本の多文化共生社会構築へ向けた移民?難民研究」

協力

  • 科学研究費助成事業新学術領域研究「グローバル関係学」(領域代表:酒井啓子)

備考

  • 参加費無料
  • 事前申込制(先着順:1000名)
    参加をご希望の方は、9月30日(木)午前10時までにこちらのフォームまたは以下の二次元バーコードよりお申し込みください。
  • 開催前日にZoom情報をご案内いたします。

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東京外国語大学 シンポジウム事務局
symposium1002[at]tufs.ac.jp([at]を@に変えて送信してください)

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