BLM連続セミナースピンオフイベント第3回 「BLM運動と大学 留学生の視点から」
アメリカ社会におけるBLM運動ではミレニアル世代やZ世代の若者、特に学生の参加が目立つ。米国各地にある大学で学んでいる若手研究者が、各々の留学先で触れたアクティヴィズムを中心に、BLM運動の磁場となってきた大学の姿を問う。
米国各地にある大学で学ぶ若手研究者からの報告
報告者/報告タイトル
吉田晋也(ミネソタ大学ツインシティ校歴史学部博士課程)
「ミネソタ州とBLM:都市?人種?記念」
児玉真希(東京大学教務補佐員、ライス大学歴史学部博士課程)
「BLMが大学にもたらした変化:『ライス大学における奴隷制、人種隔離と人種不正義を是正するタスクフォース』を事例に」
山田優理(カリフォルニア大学ロサンゼルス校歴史学部博士課程)
「イン?ソリダリティ: 新自由主義時代のキャンパス?アクティヴィズム」
コメンテータ
友常勉(東京外国語大学大学院国際日本学研究院教授)
司会
大鳥由香子(東京外国語大学世界言語社会教育センター講師)
日時
2022年1月19日(水) 10時00分~12時00分
プログラム
1.ご挨拶 司会:大鳥由香子(0:00:13)
2.趣旨説明と登壇者の簡単な紹介 司会:大鳥由香子
3.吉田晋也さん報告(0:04:57)
「ミネソタ州とBLM 都市?人種?記念」
4.児玉真希さん報告(0:23:04)
「BLMが大学にもたらした変化:『ライス大学における奴隷制、人種隔離と人種不正義を是正するタスクフォース』を事例に」
5.山田優理さん報告(0:44:23)
「イン?ソリダリティ: 新自由主義時代のキャンパス?アクティヴィズム」
6.コメント コメンテータ:友常勉(1:02:00)
7.パネリストからの応答(1:17:16)
8.Q &A(1:28:45)
備考
- Zoomでのオンライン開催
- 使用言語:日本語
- 参加費:無料
主催
東京外国語大学多文化共生研究創生WG
参考文献?資料
山田先生講演より
- Facts and Figures (https://www.ucla.edu/about/facts-and-figures); Faculty and Staff (https://apb.ucla.edu/campus-statistics/faculty)
- Undergraduate Admission Tuition and Fees (https://admission.ucla.edu/tuition-aid/tuition-fees); Graduate Division 2021-2022 Graduate Student Fee Rates (https://grad.ucla.edu/gss/library/gradfees.pdf)
- Federal Reserve Bank of New York, Center for Microeconomic Data (https://www.newyorkfed.org/microeconomics/hhdc.html#)
- National Center for Education Statistics with data compiled by the AAUP Research Office
- Christopher Newfiled, The Great Mistake: How We Wrecked Public Universities and How We Can Fix Them (2016)
- Robin D. G. Kelley, “What is Neoliberalism?: The Lesson of Puerto Rico,” History 12B: The Era of Neoliberalism, University of California, Los Angeles, September 28, 2017.
- “Bargaining Update for Lectures,” UCNet, November 17, 2021; “Editorial: College’s overreliance on adjunct faculty is bad for students, instructors, and academic freedom,” Los Angeles Times, November 28, 2021; “How the Largest Union Fight of 2021 Was Won,” Nation, December 17, 2021; Joe Berry and Helena Worthen, Power Despite Precarity: Strategies for the Contingent Faculty Movement in Higher Education (2021).
- The Undercommons, What is the Undercommons, undated; Robin D.G. Kelley, “Black Study, Black Struggle,” Boston Review, March 1, 2016.
- Million Dollar Hoods (https://milliondollarhoods.pre.ss.ucla.edu)
- Divest/Invest Faculty Collective, “Op-ed: UCLA Must Divest from Systems of Policing, Adopt New Model for Safety and Justice,” Daily Bruin, December 8, 2020.
参加者の声
- 発表者の方の生身の体験からBLM運動を解説されていて、他人事のようにBLM運動を紹介する一般のメディアの報道とは異なり、この問題が私たちにも関係する問題なのだという意識を強く感じて大変よかったです。特に新自由主義と絡めてBLM運動を捉え直す見方は人種の問題が経済や福祉の問題と切り離せないことを再確認する機会になり、大変ためになりました。
- アメリカ東海岸のリベラルアーツの大学に勤務しております。発表者のみなさんがおっしゃっていたようなことが勤務校でも起きており、それを振り返る上でも大変参考になりました。また、友常先生のお話は今後、色々なことを考えていく/行動していく上での指針となる内容でした。大変興味深いイベントを開催していただき、どうもありがとうございました。
- コロナの感染拡大のためにアメリカを訪問する機会が少なくなっている中で、登壇者のみなさんの直接の経験に基づくご報告を聞くことができてよかったと思います。
- 単なる現地レポートではなく、留学生として学んでいる立場から見た深い考察があって、非常に勉強になりました。コメントの先生のおっしゃった、BLMが大学にも影響を与え、大学も非常にスピーディーに対応しているという点も、とても印象に残りました。質問にも丁寧に答えてくださってありがとうございます。