2016年度 活動日誌
2月 活動日誌
2017年2月28日
台湾オフィスコーディネーター 中西 大地
一般的に日本人にとって南国というイメージの強いここ台湾ですが、一年を通してごく短い期間ながらも真冬と呼ばれる時期があります。そのような中、二月の後半あたりから寒さが緩み始めると同時に、冬休みが終わった学生たちが徐々にキャンパスに戻り始め、二月末の現在ではキャンパス内のにぎわい、気候共にすっかり春の陽気を取り戻しています。
淡江大学の今年度の新学期は旧正月の日程との兼ね合いで、2月の半ばから始まりました。新学期が始まった初日から顔なじみの学生たちが続々とGJOオフィスに顔を出してくれ、久しぶりの彼らとの再会とわざわざオフィスを訪ねてくれたことへの嬉しさを感じると共に、オフィス運営に対し彼らが寄せてくれている期待感のようなものも感じられ、より一層身が引き締まる思いでした。
また、前学期にはイベントを企画し、様々な活動を行ってきました。そこで、来室した学生たちに改めて今後どのようなことをGJOオフィスに望んでいるのかを淡江大学の学生たちに口答で伺ったところ、前学期に行ったそれぞれの国の遊びに関する活動が大変気に入ったのか、将棋や麻雀など両国に共通して存在する遊戯の違いを学びたいという声が非常に多くありました。両者とも台湾では国民的な遊戯で、特に麻雀は子供から大人まで遊べるということもあり、ぜひ日本のルールを覚えて他の人に広めたいという意向があるようです。また、他にはディベート形式などで日本人留学生との積極的な討論がしたいという意見や、それぞれの国の一般的にはあまり知られていない景勝地などを互いに教えあうなど、国を越えた交流だからこそできる活動を積極的にやっていきたい学生が多いようでした。今後も引き続き以上のような主旨で活動を企画し、台湾人学生と日本人留学生の交流の架け橋となれるような場を継続的に提供していければ、GJOオフィスとして一つの意義を果たしていけるのではないかと思っています。
私事でありますが、およそ一年と半年務めさせていただいたGJOオフィスコーディネーターを今月いっぱいで退任させていただくこととなりました。これまで達成できたこと、できなかったこと、これからやってみたかったことなど数え上げれば様々ありますが、オフィスコーディネーターという立場を通して、普段できない数多くの経験をさせていただくことができました。最後に後任の方に良いバトンが引き継げれば、淡江大学のGJOオフィスを任せていただいてきた役割が全うできるのではないかと思っています。
引き続き、東京外国語大学と淡江大学との関係を通して、日台関係がますます深まっていくことを期待してやみません。最後になりましたが、一年半という短い期間ではありましたが、どうもありがとうございました。
1月 活動日誌
2017年1月31日
台湾オフィスコーディネーター 中西 大地
旧正月も真っ只中の1月末、街の至るところで伝統的な楽器や爆竹の音が鳴り響く台湾らしいにぎやかな新年を迎えています。大学も冬休みに入り、ここ連日はひっそりとしたキャンパス構内でしたが、ひと時の台湾らしい熱さが戻ってきたかのようです。ただ、台湾では正月は「休み」という感覚が日本以上に強いためか、コンビニさえも閉まっており、台湾に住む一外国人としては大変な期間に入ったと実感しているところです。
今月の前半には期末テストがあり、テストが終わるとすぐに冬休みに入ったため、GJOオフィスは夏休み以来の静かな毎日でした。
その中で、今月初めには先月からの連続企画として第三回目のチャット活動を行いました。前回のテーマに引き続き「それぞれの国の遊び」ということで、今回は台湾人学生から日本人留学生へと台湾の遊びを伝えてもらいました。台湾の家庭では旧正月に親戚を集めて和気藹々と一家団欒することが多いようですが、その際に大人から子供まで老若男女問わずにゲームなどで盛り上がるそうです。そのため、今回はそういった時に遊ぶ遊びについて道具を持参し、紹介してくれました。主にさいころを使った遊びが多かったのですが、ルールも単純で覚えやすく、日本人学生もすぐに覚えて一緒に盛り上がることができました。また、台湾人学生が遊びの説明をするということで、主に中国語を使っての会話だったため、日本人学生にとってもいい会話練習の場となったようです。次に紹介してくれた手遊びなどでは、手の形は違うものの基本的なルールは日本の手遊びと変わらないものもあったりと、最終的にはお互いの国の遊びの違いを説明しあったりと、最後まで楽しみながら活動をしてくれたようです。
さて、来月の大半は冬休み期間中ということもあり、GJOオフィス自体は静かな日々が予想されます。この期間中は新学期以降の活動を考えたり、広報活動に取り組んだりと、長期休み期間にしかできないようなことをしていければと考えています。学生たちがいなくなると、反対にそのエネルギーの大きさを実感してしまいます。今は新学期が始まることがただただ待ち遠しい日々です。
12月 活動日誌
2016年12月31日
台湾オフィスコーディネーター 中西 大地
日本人にとっては12月というと年の瀬という感覚が強いですが、旧暦の暦を用いるここ台湾では、あまり特別な月という感じはありません。年末年始も元日以外は通常通りですので、12月31日や1月2日もいつもと変わらず通学、通勤する人々の姿が見られます。旧暦の旧正月は私たちの暦の上では毎年少しずつずれるため、新暦に慣れた現代の日本人には理解しづらい部分があります。そのような中、今年度の旧正月は1月28日から始まるということで、淡江大学の学生たちも1月半ばからの冬休みに向け、最後の追い込みの月として勉強やクラブ活動など様々な活動に打ち込んでいます。
さて、今月は前回に引き続き第二回目のチャット活動を行いました。今回の活動のテーマは「それぞれの国の遊び」ということで、淡江大学に通う日本人留学生にも来てもらい、お互いの国の遊びについて紹介し、その遊びを一緒に実践してもらいました。今回は1月度の活動と連続して行う活動として企画しており、12月は日本人留学生が台湾人学生に日本の遊びを教えるというものでした。私自身も新鮮な驚きがあったのですが、日本人留学生の出身地域によって一つの遊びの遊び方が若干違ったり、名称が全く異なったりして、非常に面白い活動となり、台湾人学生もとても興味深い様子で説明に聞き入っていました。また、じゃんけんの由来の話や、日本の遊びと似た台湾の遊びを相互に紹介しあうなど、和気藹々と時間は進み、お互いにとって充実した交流ができたようです。今回はよくオフィスに来室する学生がクラスメイトを誘って活動に参加してくれました。来室した学生の中にはまともに日本人と話すのが初めてという学生や少し奥手な性格の学生もいたのですが、話しやすいテーマ?内容だったためか、自発的に会話に参加していく様子が見られ、交流の主旨としてもその役割が果たせたのではないかなと感じています。
また、先月から本の貸し出しが始まったことに合わせて、GJOオフィスに新しく本棚が納入されました。これまでよりもきれいに陳列されたため、どこに目的の本があるのかわかりやすくなったと学生たちにもすこぶる好評で、オフィス内の見栄えも一層整った感じがあります。本の貸し出しノートを作り、手探りではありますが少しずつ貸し出し数も増えてきています。一番人気はやはり漫画ですが、時折経済に関する専門書などを借りていく学生もおり、学生たちの知識欲の旺盛さにびっくりさせられる一幕もあったりします。
早いもので、年を越えるとすぐに期末テストが始まり、1月の半ばには冬休みに入ります。今学期も瞬く間に過ぎ去ってしまったなという印象ですが、GJOの運営?活動もしっかりと軌道に乗り始め、だいぶ地に足がついてきたように感じています。冬休みまでの残り少ない時間ですが、良い流れのまま休みが迎えられるよう、充実した活動を続けていきたいと思います。
11月 活動日誌
2016年11月30日
台湾オフィスコーディネーター 中西 大地
今学期も折り返しを過ぎ、ここ台湾でも肌寒さが増してきました。今月の初め、12月6日が淡江大学の創立記念日ということで、今年は創立66周年の記念式典が開かれました。台湾では「6」という数字に縁起の良さを表す意味があり、今年は「66」周年ということで大規模な式典が挙行されました。そのため、各国の姉妹校などから多くの来賓が訪れ、東京外国語大学の立石学長も式典への参列のため本学に来校しました。その中で、私もGJOオフィスコーディネーターとしてお招きに与り、2日間にわたる式典の様々な行事に参加させていただきました。また、立石学長は学長フォーラム中のパネルディスカッションにも登壇され、スピーチではGJOの活動も含めた教育への提言などを行いました。また様々な行事の中で、国内外の来賓の方々とも意見交換や交流などができ、淡江大学の学内だけにとどまらず、様々な関係者にGJOの活動を広めることができ、大変貴重な機会に与ることができたと思っています。
さて、来月以降の活動ですが、来月、再来月と同じテーマで連続してのチャット活動を予定しています。前回の活動が好評だったためか、最近は新しい学生の来室も増え、時にはオフィス内に人が入りきらないほどになっていますが、その分しっかりと活動の告知などもでき、次回はさらに充実した活動ができるのではないかと期待しています。また次回の活動の際に、談話研究の資料の一環として活動の様子を撮影させてほしいとの学内の先生からの問い合わせもきており、式典においてGJOオフィスがより周知されたことを実感していますが、そのような形での活動自体の意義も少しずつ高めていければと思っています。また、かねてから要望の多かった本の貸し出しにもようやく目途が付き、今月より貸し出しを開始しました。告知後、早速本を借りにくる学生の姿があり、反響の大きさに驚いています。
年の瀬も近づき、台湾でも日に日に寒さが増してきていますが、来室する学生たちの活発さにエネルギーをもらいながら、今年も残り一か月、しっかりと運営をしていければと思っています。
10月 活動日誌
2016年10月31日
台湾オフィスコーディネーター 中西 大地
またたく間に新学年度も二ヶ月が過ぎ去り、ここ数日で秋の色合いが深まってきました。台湾における四季は春と秋の期間が短いものの、台湾の中央を南北に走る中央山脈では桜や紅葉も見られ、季節の変化を感じさせてくれます。淡江大学がある新北市も亜熱帯気候に属していますが、季節の移り変わりとともに少しずつ厚着をする学生も増え始め、キャンパス内には半袖の学生からダウンジャケットを着る学生まで混在するような状況になっていて、これが台湾の一つの季節の変わり目を表す風物詩となっています。
今月はチャット活動と題して、淡江大学の台湾人学生と日本人学生を集め、あるテーマに沿って討論会のような活動を行いました。事前にポスターの掲示などは行っていたのですが、初めての試みということで学生が集まるのかという不安はあったのですが、いざ始まってみると、オフィス内がぎゅうぎゅう詰めになるほどの学生が来室してくれ、非常に盛況なチャット活動となりました。「それぞれの国の学生が考えるお互いの文化?習慣のおかしな点」というテーマで、学生たちが普段から疑問に思っているが、なかなか聞くチャンスがないようなことを話してもらおうという狙いで行ったのですが、活発な台湾人学生が我先にと質問を続け、タジタジとする日本人学生の姿が印象的でした。そのようなことから、台湾で日本語を話す機会を求めている学生たちにはいい活動の場となったようで、活動終了後には「日本語をたくさん話せて嬉しかった」や「疑問に思っていたことがわかってすっきりした」など、楽しくチャット活動に参加してもらえたことが伺える声を聞くことができました。また台湾人学生、日本人学生の共通の声として「またぜひこのような機会を設けてほしい」という一番聞きたかった話も聞け、次回以降の活動に前向きな意見を聞くことができました。
今回は第一回目ということで、ぜひ次月度以降にも二回目、三回目と続けていけるような活動にしていきたいと思っています。
さて来月度ですが、淡江大学の創立記念の式典が行われる関係で、世界各国の各大学から多くの来賓が台湾に集まるということですが、東京外国語大学の立石博高学長もここ淡江大学にお見えになります。その中で、私もGJOオフィスコーディネーターとして、この式典に参加する予定です。このような行事にはめったに参加する機会もありませんので、しっかりとGJOのアピールもしていければと考えています。
9月 活動日誌
2016年9月30日
台湾オフィスコーディネーター 中西 大地
ここ台湾では新緑が芽吹く季節ではなく、蝉の声が耳をつんざき、まだ夏の暑さが残るこの時期に学生たちは新たな門出を迎えます。そのような中、まだ幼さの残る生き生きとした新入生たちのエネルギーで、早速キャンパス内は活気に満ち満ちています。GJOオフィスとしても待ちに待った新学年度ということで、新入生たちとの交流や、夏の間に構想を深めていた活動などを実践する又とない時期がやってきました。
今月度GJOオフィスは顔なじみの学生をはじめ、何人もの新入生にも来室いただくことができました。特に新入生に対しては本学の外国語学部日本語学科に依頼し、掲示板にポスターを掲示したり、事務室内の手に取りやすい位置に案内を置かせてもらったりとGJOの周知に尽力していただいくことができ、その結果としてより認知度も高まったのではないかと思っています。
来室した学生たちは初めは日本語を話したりすることに緊張しているような様子でしたが、次第に緊張もほぐれ、さまざまな話で盛り上がることができました。図書にも大変興味を示し、中には長時間にわたって日本の古典を読みふける学生もいました。また、東京外国語大学付属日本語学校で作られた教科書の台湾で出版された版を使って勉強していた学生が、実際にその教科書を持ってきて見せてくれたりと、何かしらGJOオフィスと縁を感じさせてくれるような学生もいました。
さて、来月度以降ですが、夏の間に暖めていた活動を随時実施していきたいと思っています。まず第一弾として、GJOオフィスのチャットコーナー化です。GJOオフィスを訪れる学生が口々に言うことは「日本語を話す機会が少ない」「日本人ともっと話したい」といったようなことでした。そのようなことから、以前からGJOオフィスを利用し、簡易的なチャットコーナーが作れればという着想がありました。そこで、本学の日本人留学生にご協力いただき、チャット活動という形式で学生を集め、定期的に討論会のような会を開催をしていきたいと考えています。日本人留学生の確保という点にある程度の不確実性はあるかもしれませんが、継続的な活動として今後行っていければと考えています。そのため来月度の活動にまずは注力をし、成功に導ければと思っています。
8月 活動日誌
2016年8月31日
台湾オフィスコーディネーター 中西 大地
今年は例年に比べて雨天が少なく、この一ヶ月間はほぼ毎日が日照り続きでした。日中ともなると連日40度近くまで気温が上がるため、昼間の間はなるべく外出を避ける人も多く、GJOオフィスに向かう間も昼間なのに誰ともすれ違わないというようなことも間々ありました。そのような中、ようやく8月も終わりに差し掛かった近頃はちらほらと雨も降るようになり、そのめぐみの雨のおかげで連日の猛暑も少しずつではありますが和らいできたという印象です。そのような環境と夏休みということもあり、今月度は淡江大学のGJOオフィスとしては目立った活動はありませんでした。
今月末に東京外国語大学の林俊成先生が淡江大学にお見えになり、お会いすることができました。林先生とは来月度以降の東京外国語大学と淡江大学との連携した活動についてや今後のオフィスの運営方針についての相談、これまで行ってきた活動(遠隔実践活動や遠隔講演会)についての総括などを行いました。こちらからもかねてより学生からの要望が多かった図書の貸し出しの是非やGJOオフィス運営の裁量などについていろいろと相談をさせていただき、前向きなご回答をいただけました。今後のGJOオフィスがより円滑に進めていけるような話し合いができ、大変有意義な時間であったと思います。
来月度はいよいよ新学年度の始まりということで、待ちに待った開学の季節です。新入生と思しき希望あふれる表情の若者たちも、新しいスタートに向けて続々と集まり始め、学校周辺の学生街も夜になると俄かににぎわい出しています。淡江大学GJOオフィスとしても初志を忘れず、常に学生たちと近い距離で、学生たちにあって良かったと思われるようなオフィス作りを目指しながら、様々な活動をしていければと思っています。
7月 活動日誌
2016年7月31日
台湾オフィスコーディネーター 中西 大地
毎月の活動報告書の出だしが暑いという表現で統一されてしまうほど、ここ台湾は相変わらず連日猛暑続きです。7月初めは引越しの関係などで卒業生や在校生が入れ替わり立ち代り、マンションや学生寮を出入りする姿が見受けられましたが、7月末ともなるとそれも落ち着き、キャンパス内および学校周辺の学生街は昼間でもひっそりとしています。それとともに、今月度はGJOオフィスにも学生の姿がほぼ見られず、来月度も含め、夏休み期間はこのような日々が続くのだろうと予想させるような落ち着き具合でした。
そのため、夏休み期間は学生の来室対応やGJOのイベントの企画などよりも、広報活動やオフィスの利便性の向上に力を注ぎました。広報活動としては夏休みの開室時間を記載したポスターを作製し、キャンパス内のいくつかの掲示板に掲載しました。そもそもこの時期はポスターを見る学生の数自体が少ないので効果は薄いかもしれませんが、これまでも数ヶ月に一度ポスターを新しいものに張り替えてきているので、その継続した活動の一環として行いました。また、オフィスの利便性の向上として、オフィス内の備品の配置換えや他拠点のGJOコーディネーター(スペイン,サラマンカ大学)が作成した、日本留学ガイドを備え付けたりしました。また新学期開始後に学生たちが手に取りやすいよう、本ガイドを一部冊子状に装丁するなどしました。
来月度も同様に落ち着いた毎日が続くことが予想されますが、再来月度の新学期開始に向け、GJOでも今できる準備を着々と進めていくつもりです。夏休みもちょうど折り返しの時期を迎え、今から賑やかなキャンパスの雰囲気が待ち遠しい気持ちでいっぱいです。
6月 活動日誌
2016年6月30日
台湾オフィスコーディネーター 中西 大地
先日、台湾の気象局から今年の夏は猛暑が続くであろう旨の発表がありましたが、現地に住んでいる者からすると、まさに言葉に違わぬ灼熱具合で、身も心も溶けてしまいそうな、そんな日々が続いています。そんな中、避暑室としてGJOオフィスに駆け込んできて、3月に配架された図書を手に取っている顔見知りの学生の姿を目にする機会が増えました。彼らは主に旅行に関する書籍を読んでいましたが、なぜかと聞くと、夏休みに日本へ旅行に行くからだとの返事が返ってきました。夏の期間が長いここ台湾では、6月の半ばから一足早く、およそ3ヶ月という長期の夏休みに入ります。淡江大学の多くの学生たちも、旅行や短期留学という形で日本へ向かい、充実した夏休みを過ごそうと計画しているようです。そんな中で、主に観光の話題が中心ですが、日本の情報の提供という形で学生たちへの支援も行うことができました。
さて、GJOの活動としましては、先月予告した継続的な活動の一環として、6月2日(木)に東京外国語大学と淡江大学を遠隔システムで結んで行う活動を行いました。今回参加した学生たちは先月の学生たちとは違う顔ぶれで、最初は機器の操作も覚束ない様子でしたが、すぐに操作にも慣れ、積極的に東京外国語大学の学生たちとの交流に取り組む姿が見られました。
学生たちからは、「台湾に住んでいる現状、教室の外に出た時に日本語を話す機会がほぼ無いに等しく、非常に貴重な経験だった」、「相手が自分と年齢の近い学生のため、普段大学の先生とは話せないような日常的な話しができて、楽しかった」などといった声も聞かれ、淡江大学側の学生としては非常にメリットを感じられる交流となったようです。
また、本活動の様子は日本側および台湾側でビデオ撮影も行っており、後日東京外国語大学側の担当の先生が交流活動の成果としてまとめられるということです。今回の活動のような地道な活動を積み重ねることが、GJOの拠点としての在り方の一つだと思いますので、今後もGJOとしては積極的に支援を行っていきたいと思います。
さて、今月度の報告書を書いている現時点では、すでに淡江大学は夏休みの時期に入っており、いつもの学生たちの活気あふれる様子からは変わり、キャンパス内はただ蝉の声だけが響き渡っています。淡江大学のGJOオフィスは夏休みの期間中も通常通り開室する予定です。新学年度に新入生たちを迎え入れられるよう、GJOとしてもこの期間中にいろいろと準備を進めていきたいと考えています。
5月 活動日誌
2016年5月31日
台湾オフィスコーディネーター 中西 大地
さわやかな新緑の季節が瞬く間に通り過ぎ、ここ台湾では、連日夏を思わせるような陽射しが容赦なく照り付けています。キャンパス内では、すっかり夏の装いへと衣替えを済ませた学生たちが、日陰を求め所狭しと木陰に集まってきています。気がつくと、あと一ヶ月弱ほどで今学年度も終わりです。寂しさ半面、嬉しくもある別れと出会いの季節が、刻一刻と近づいてきていることをにわかに感じ始めています。
さて、GJOの活動としましては、先月予告しました東京外国語大学と淡江大学を遠隔システムで結んで行う活動を、今月の前半と後半の二回に分けて行うことができました。
まず、5月2日(月)にGJOオフィスを利用して、各大学の学生による自己紹介が行われました。台湾側の学生たちは日本語を使って会話をするというだけでもまだまだ緊張するのに、慣れないカメラの前での自己紹介とあって、初めのうちは上手く話せない様子も所々に見られました。しかし、時が経つにつれて次第に学生同士が打ち解けていき、最後には楽しそうにお互いのことを質問し合う学生たちの姿へと変わっていく様子が見られました。名前も知らなかった学生同士が、お互いのことを知り合ういい機会になったと思います。
次に、5月30日(月)に今回の活動の一環として、東京外国語大学側の学生による遠隔を用いた日本語教育実習が行われました。一度お互いに顔合わせをしているため、スムーズに活動が開始され、中には機器の操作などに少し戸惑う学生も見られたのですが、すぐに自分たちのものにし、活動全体が学生主導のまま滞りなく進行したと思います。人数の関係もあり一対一か、もしくは一対多という形で実習が行われましたが、積極的に質問する台湾側学生と、それに一生懸命答えようとする日本側の学生の様子に、両者の繋がりという面で非常に明るいものを感じました。
活動自体は遠隔システムと日本語教育の可能性を探るというところに重きがありますが、そうした枠を飛び越えて学生同士の交流が活発になっていく姿が印象的でした。このような活動に参与できたことは、日台の架け橋となるということを常々言っているGJOとしても、大変意義のあることだったと思います。また、次月度以降も引き続き同活動が行われていく予定ですので、ますます活発な交流へと導いていけるようにしたいと考えています。
来月は今学年度の最後の月となります。台湾の夏休みは夏の期間の関係もあり、日本よりも長く、およそ3ヶ月あまりあります。休みに入ると学生たちの顔が見れなくなるので、少し寂しい気持ちもありますが、今学年度の終わりに向けてラストスパートをかけながら、日々の活動にまい進していければと思います。
5月2日(月)淡江大学側自己紹介の様子
5月30日(月)淡江大学側教育実習の様子
4月 活動日誌
2016年4月30日
台湾オフィスコーディネーター 中西 大地
4月といえば、日本では仕事にせよ学校にせよ新年度という色合いが濃いですが、ここ台湾では9月が年度の区切りということもあり、この時期に対しては出会いや別れ、そして一年の始まりのシーズンという感覚が薄いのが実際です。例えば正月に対しての感覚なども同様に日本人とは異なっていて、新暦の大晦日や元旦を除く正月三が日に平日どおりの活動をしていると、一日本人としては不思議な感覚に包まれてくるものです。そうした時期や季節に対しての感覚の違いを肌で体験できるということも、海外生活の醍醐味の一つではないかなと思います。
さて、今月は月の初めに春休み、月の半ばから終わりにかけて中間テスト週があった関係もあり、GJOとしてはわりとひっそりとした一ヶ月間でした。また、時折見える学生たちからは「このオフィスではどんなことができますか」「日本語の本を借りられると聞いたのですが」などといった声が聞かれ、オフィスの存在自体の周知は進んでいるものの、GJOの役割自体の周知まではまだまだ至っていないのかなと実感させられる訪問が見られました。そのような点から、今後の展望として、如何にして効果的に広報活動をしていくのかという課題も再認識させられた一ヶ月だったと思います。
次月度以降はというと、今学期の取り組みとしてGJOオフィスを利用して東京外国語大学の学生と淡江大学の学生を遠隔システムを通じて結ぶ試みを行うことになりました。これは学期を通した継続的な活動の一環として行う予定ですが、まずは次月度に遠隔中継を用いたリアルタイムでの学生同士の自己紹介活動を行う予定です。参加者の中にはすでにGJOに足を運んだことがある学生もいるということで、地道な活動が少しずつ実を結びつつあるのかなという嬉しい知らせもありました。
そして、昨年度も行った淡江大学の学生を対象にした東京外国語大学への留学説明会を、今年度もGJOが中心となって行うことが決まりました。遠隔システムを用いて両大学を結び、実際に東京外国語大学に留学している外国人学生にお越しいただいて、彼らの生の体験談などをお聞かせいただく予定です。留学をして海外で学ぶという者同士でしか分かり合えないこともあると思いますので、ぜひこうした活動に対してもGJOとしては注力し、成功へと導いていければと思っています。
4月の終わりですでに日中の気温も30度を超え、夏への階段を着々と登りつつある台湾ですが、五月病とは無縁な台湾の学生たちに元気を分けてもらいながら、日々の活動に邁進していければと思っています。