年度別 出版紹介はこちらから
アントニオ?タブッキ著、和田忠彦訳、河出書房新社、2012年2月22日
東欧の元諜報部員、ハンガリー動乱で相対した2人の将軍、被曝した国連軍兵士など、ベルリンの壁崩壊後、黄昏ゆくヨーロッパで自らの記憶と共に生きる人々を静謐な筆致で描いた最新短篇集。
マシャード?デ?アシス著、武田千香訳、光文社、2012年5月10日
死んでから作家となった書き手がつづる、とんでもなくもおかしい、かなしくも心いやされる物語。カバにさらわれ、始原の世紀へとさかのぼった書き手がそこで見たものは……。ありふれた「不倫話」のなかに、読者をたぶらかすさまざまな仕掛け。極端に短い章や「……」だけの章など、視覚的な楽しみもたっぷり。
セサル?アイラ著、柳原孝敦訳、松籟社、2012年7月27日
「わたしがどのように修道女になったか、お話しします。」
ある「少女」が語るこの物語は、読者の展開予想を微妙に、しかしことごとく、そして快く裏切ってゆく――。
数多のラテンアメリカ作家が崇拝してやまないセサル?アイラの代表作、待望の邦訳。
© 2004- Tokyo University of Foreign Studies, Institute of Foreign Studies . All rights reserved.